11月23日(日)福士蒼汰さん、福原遥さん、そして行定勲監督が大阪・なんば広場で行われた映画の《ライトアップスペシャルイベント》にサプライズで登場しました!

■「なんば広場」2周年記念 映画『楓』ライトアップスペシャルイベント
「なんば広場」2周年記念企画として、映画『楓』とのコラボレーションによるライトアップスペシャルイベントを開催。
会場となったなんば広場は、かつて道路やタクシー待機場だった場所が2年前にリニューアルオープン。“映画興行発祥の地・なんば”として文化発信の拠点となるエリアとして進化しており、「なんば」は日本の映画興行発祥の地で、記念碑もあるなど映画と深いつながりがある場所。映画と街を一緒に盛り上げ、来場者に心が躍るような体験を提供したいという思いで、今回のイベントが開催されました。イベント開始前から会場にはスピッツ「楓」が流れ、来場者にはペンライトが配布されるなど、冬の訪れと映画の世界観を感じるムードに包まれました。
そして、スペシャルイベントにサプライズで登壇した、福士さん・福原さん・行定監督。レッドカーペットを歩いて登場するやいなや、集まった観客から大きな歓声が上がりました。

「大阪、めっちゃ好きやねん!」など関西弁を交えた挨拶で、会場を盛り上げる福士さんと福原さん。
映画『楓』に関するトークでは、脚本を読んだ際の印象について福士さんは「双子役で、もう一人のフリも演じる場面がありました。『楓』という曲から生まれた物語の可能性を感じたり、歌詞のつながりが分かって曲の聴き方が変わりました」とコメント。福原さんは「とても切なくて胸がぎゅっとなる作品です。誰もが経験する別れや喪失を包み込み、観終わったあとに前向きな気持ちになれる温かさがあります」と語りました。


スピッツとのやり取りや、原案となった楽曲「楓」への思いについて、行定監督は「スピッツさんは日本を代表するバンドです。試写会ではほとんど会話がありませんでしたが、終わった後に僕と会って話すのが緊張したと聞きました。「楓」は草野さんが30年前に静かな曲として書いたもので、30年前の自分に“いつか映画になるよ”と言ってあげたいくらい美しい映画だと言ってくださったと聞き、とても嬉しかったです」と特別なエピソードを明かしました。

続いて、お互いの“意外な一面”や撮影中のエピソードについて、福士さんは「福原さんはピュアでまじめな方で、亜子に対しても愛を注いで演じていると思いました。それから編み物がお好きで、ニュージーランドでもウールを買って編み物をされていました」と語り、福原さんは「福士さんはストイックで努力家ですが、意外とお茶目な一面があります。おうちのシーンではぬいぐるみに話しかけていて、緊張をほぐしてくれました(笑)」とムードメーカーな福士さんの一面を明かしました。
映画の見どころを聞かれると、福原さんは「ニュージーランドの景色をぜひ楽しんでください。テカポ湖は日によって表情が違い、大スクリーンで観ると胸に迫ります」と紹介。行定監督は「約20年ぶりに実直なラブストーリーを作りました。楓の花言葉“遠慮”のように、お互いに踏み込めない距離感を丁寧に描いています。情緒的なものを大切にし、観る人それぞれの感情に触れられる作品です」と語り、福士さんは「人間らしい恋愛とドラマが描かれています。劇中で“慮る”という言葉が登場しますが、それぞれがお互いを“慮る”姿が輝いて見える。恋愛映画であり、人間ドラマでもある作品です」とコメントし、「めっちゃええ映画やで、観てな!」と関西弁でアピールしました。

さらにトークテーマは「なんば」へ。まず、大阪・ミナミの中心地である「なんば」についての印象や思い出について、福士さんは「以前、ドラマの撮影で2カ月ほど大阪・なんばに滞在していました。お気に入りの創作和食店があって週1で通っていました」と振り返りました。また、今回のコラボレーションについて行定監督は「映画は同じ空間で観ることで生まれる熱量が大事です。この場所は活気があり、映画のような街になると思います」とコメント。さらに、12月からはこの地なんばにて、南海電鉄の駅や車内に映画ポスターが掲示される予定も発表された。
そして集まった観客に向けて、監督は「12月19日公開です。冬に観ると心が温まる作品で、スピッツをはじめ4曲の音楽がリフレインします。劇場の素晴らしい音響でぜひ楽しんでください」、福原さんは「亜子と涼が大切な人を失った後、どう自分と向き合うか注目してほしい。観終わったあと、大切な人をもっと大切にしたくなる作品です」、福士さんは「劇中で4回『楓』が流れ、それぞれ違う色味があります。劇場で聴くと曲の新しい表情が感じられると思います」と締めくくりました。

イベントの後半には、来場者限定の“10秒撮影タイム”がサプライズで実施され、会場からは大きな歓声が。続いて行われたライトアップ点灯式では、福士さん・福原さん・行定監督によって“プレゼントボックス型イルミネーションモニュメント”が点灯。来場者も「楓色」のペンライトを掲げ、広場全体が“楓色”に染まり、登壇者と会場が一体となった美しい光景が広がりました!
イベントは大盛況のうちに終了。映画興行発祥の地・なんばが、映画作品と連携する象徴的な取り組みとして、多くの来場者の心に刻まれる時間となりました。
■舞台挨拶付き大阪先行上映会@なんばパークスシネマ
さらに、イベントの前にはなんばパークスシネマで舞台挨拶付き大阪先行上映会も行われ、福士さん、福原さん、行定監督が上映後舞台挨拶に登壇しました。

上映後の舞台挨拶としては今回が初めて。福士さん、福原さん、行定監督が登壇すると、映画を鑑賞したばかりの観客から盛大な拍手と歓声が送られました。双子の兄弟の須永涼・須永恵役を務めた福士さんは、「上映後の方々に会うのは初めてです。どんな感じかなと思っていましたが、笑顔が見られてよかったです」と笑顔で挨拶。

恋人の木下亜子役を演じた福原さんは「皆さん、映画はいかがでしたか?今日は上映後の舞台挨拶でドキドキワクワクしていました。皆さんの感想がとても楽しみです」と呼びかけ、会場からはあたたかい拍手が起こった。行定監督も「これだけ真っすぐなラブストーリーを撮ったのは久しぶりです。短い時間ですが、よろしくお願いします」とそれぞれ挨拶しました。
トークセッションでは、作品にまつわる撮影エピソードや役作りの苦労、ニュージーランドでのロケの裏話など、和やかで時に感情的なトークが展開されました。。
双子を演じる難しさについて福士さんは、「涼を演じている“恵”という状態もあって、フィルターを通しての芝居が必要でした。亜子といるシーンでは自分を偽っている苦しさがあり、そのバランスに苦労しました」と振り返り、恵が左利きであるため「利き手の使い方も重要なポイントでした」と明かしました。

続いて、強い女性の印象を持つ亜子役を務めた福原さんは「涼とのシーンは葛藤が多く、心が揺れ動く時間でした。亜子の気持ちを自分に落とし込むまで時間をかけました」と作品に込めた想いを語りました。
『世界の中心で愛を叫ぶ』ぶりに純粋なラブストーリーを描いた行定監督は、「2人は“関係を偽る”ところから始まりますが、その先に生まれる真実の感情を丁寧に描きたかった。関西だと余計ツッコミを入れたくなる関係ですが(笑)、その“フリ”の先にある愛を掘り下げました」と作品に込めた想いを語りました。

ニュージーランドでの撮影について、福原さんは「ニュージーランドに着いた初日は撮影の予定がありませんでしたが、天候の影響で急遽テカポ湖に向かうことに。空港からそのまま撮影へ向かい、おかげで最高の景色が撮れました」 とエピソードを披露した。
さらにお気に入りのシーンについて、福士さんは「外来語禁止ゲームが好きです!ほのぼのした中に、それぞれが抱えるものが滲む“二面性”のある場面です。お互いに偽っている状況で、涼と亜子どちらの立場でも胸が苦しくなります」と語り、福原さんは、「テカポ湖のシーンは、あの場所だからこそ出てくる感情がありました。お互いに抱えていたものがすべて解き放たれるようでした。目を見ているだけで泣きそうになる、忘れられないシーンです」と思い入れを明かしました。

また本作では、楽曲「楓」をSUPER BEABERの渋谷龍太さんとシンガーソングライターの十明さんがカバーアーティストとして歌っていますが、監督は「スピッツの『楓』はすでに多くのアーティストがカバーしていて、映画の中でリフレインさせたいと思いました。男性ボーカルは過去の記憶、女性ボーカルは真実へ導く声、合唱は確かな思い出。最後にスピッツの原曲が流れることで、登場人物の軌跡が一気に浄化されるような構造にしました」と楽曲による演出に込めた想いを語りました。
イベントの締めくくりには、福士さんが「色が移りゆく楓の葉のように、観るたびに印象が変わる作品です。12月19日の公開後にも、是非もう一度ご覧になって噛みしめてほしいと思います」、福原さんが「誰もが経験する別れの気持ちを、ぜんぶ優しく包み込んで前へ踏み出してくれるような、あたたかい作品になっていると思います。大切な人とこの作品を観てほしいです。2回、3回と観ていただくと、“この時こういう気持ちだったんだ”と気づくことができると思います」、そして行定監督も「ラブストーリーは観客それぞれの物語でもあります。皆さんの感情に寄り添える作品になっていたら嬉しいです」と呼びかけ、会場はあたたかな拍手に包まれました。


